うつ病の対策と治療|うつは事前に防ぐことが大切

代表的な症状

うなだれる人

うつ病に掛かると、心身にそれぞれ特徴的な症状が現れるとされています。身体的な症状といえば、睡眠障害や食欲の減退、倦怠感の3つが代表的です。うつ病に掛かると交感神経と副交感神経のバランスが崩れてしまい、常に交感神経が優位の状態になってしまいます。興奮した時や強いストレスを感じた時などに優位になる交感神経は、食欲や性欲、睡眠欲といった欲求を抑制する作用があります。健康な人でも、翌日に楽しい旅行や好きな人とのデートをするとなると、興奮してなかなか寝付けなくなることがあります。また、仕事やプライベートで深い悩みを抱えていると、どうしても食事が喉を通らず、ご飯がまともに食べられなくなることもあります。健康的な人であればこうした症状は一過性のものとなりますが、うつ病の人は常にこうした症状に悩まされます。急激に痩せてしまうことや肌の血色が悪くなるなど、傍目から見ても異常な状態だとわかるようになります。また、逆に寝すぎてしまうことも問題といえるでしょう。眠る時間が長すぎるということは、脳が深い睡眠を十分にとれておらず、眠る時間を延ばすことで補っていることが考えられます。一度眠ると半日以上眠ってしまうということも、うつ病特有の症状といえるのです。

全身の倦怠感も、うつ病に罹った人の多くが挙げる身体症状です。誰でも疲労が溜まると、体が鉛のように重く感じる倦怠感を覚えるものです。疲労による倦怠感は、日中に活動をすることで徐々に解消されます。しかし、うつ病に罹った場合の倦怠感は、簡単に解消されるものではありません。一日中体に重くのしかかるため、日常生活にも大きな影響を及ぼしてしまいます。重度になるとベッドから一歩も動くことができなくなるため、周りの人の介助がなければ生活することもできなくなります。この倦怠感による症状は、脳内で分泌される神経伝達物質が少なくなることで発症します。人の精神状態は、この神経伝達物質の働きによって左右されます。ノルアドレナリンが多く分泌されれば、活動的になる反面、怒りっぽくなることが多くなります。逆にエンドルフィンが多く分泌されれば、安心感が得られ、行動にも落ち着きが見られるようになります。これらの神経伝達物質の分泌量が減ると、感情が湧きにくくなるため、好きだった物事や趣味に全く興味を示さなくなります。こうした神経伝達物質は脳を活性化させ、人のやる気を高める作用があります。しかし分泌量が減ると、脳の働きも鈍くなり、精神的に強い倦怠感として症状が現れるようになるのです。

睡眠障害や食欲不振、倦怠感のほかにも、うつ病になると体の痛みなども異変も起こります。慢性的な頭痛や腰痛、肩こりなどに悩まされるようになるのです。これらの体の痛みは、前述した交感神経による影響で現れます。交感神経が優位になると、心拍数が上がりたくさんの血液が筋肉に集まることで、筋肉の働きが向上します。この働きは筋肉にも大きな負荷を与えてしまうため、通常は副交感神経の働きによってすぐに元の状態に戻ります。ところが、交感神経が常に優位となると、副交感神経によって筋肉へ休息を与えることができないので、筋肉に大きな負担が掛かります。結果として腰や肩の筋肉が炎症を起こし、腰痛や肩こり、さらには肩こりによる血行不順による頭痛が現れるのです。頭痛や腰痛といった痛みは、年齢による痛みだと勘違いされやすいものです。年のせいだと考えて放置し続けたことで、うつ病が進行し重篤な症状に陥ることもあるため、注意しなければなりません。